フランスの次なる再生エネルギー戦略「水素」

202009.29

水素は、水素を燃料とする自動車や航空機の開発が進むなど現在注目されているエネルギーですが、先日、フランス政府は、70億ユーロ規模の国家水素戦略を発表しました。

国家水素戦略は、水電解によるクリーン水素製造セクターの創出と製造業の脱炭素化、クリーン水素を燃料とする大型モビリティ(トラック、バス、列車、船舶、航空機などの輸送機器)の開発、水素エネルギー分野の研究・イノベーション・人材育成支援、の3つの柱からなる。2020~2023年に約34億ユーロを拠出するが、このうち54%が製造業の脱炭素化、27%がクリーン水素モビリティ開発、19%が研究・イノベーション・人材育成に充てられる。”

出典:JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ)「フランス政府、70億ユーロ規模の国家水素戦略を発表」(2020年09月10日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/09/c04de44885ccbaef.html

民間でも、開発に関する動きが活発化しており、水素開発にグリーンエナジーを利用する工場がヴァンデ県に建設され、注目されています。

先日NHKでも、スタートアップ企業が風力発電を利用して二酸化炭素を排出せずに製造する工場が建設されることになり、エネルギーの脱炭素化を進めるプロジェクトとして期待されている、と報道されました。

期待が集まる、ナントにある企業 Lhyfe 社のCEOマチュ・ゲネ氏は、「化石燃料を利用して水素を製造すれば、ガソリンと何もかわらない。だからこそ二酸化炭素を排出しないで製造される水素が必要だ」とコメントしました。

【関連サイト】
■計画段階での Lhyfe 社の 映像、記事
une start-up nantaise crée une usine d’hydrogène en Vendée(France 3 2020/01/30)
Nantes. Lhyfe, producteur d’hydrogène vert, se déploie(Ouest-France 20206/6/3)
■NHKweb
仏で風力発電利用の水素工場建設へ 二酸化炭素を排出せず製造
■jetroレポート
フランスで進む水素普及の取り組み 2020年6月4日
フランス政府、70億ユーロ規模の国家水素戦略を発表 2020年09月10日