generator主要小形(小型)風力機種徹底比較
時代はビジネス的な「うま味」が薄れた太陽光から風力へ
40円からスタートした産業用太陽光発電の売電価格が24円まで下落していること、適切な用地が少なくなってきていること、また電力会社の接続可能容量が極端に不足していることなどから、先行きは暗いと言わざるをえないでしょう。
現在でも、売電価格40円や36円の頃に認定を受けた太陽光発電所の新規建設は相当数ありますが、24円の現在価格で新規建設される発電所はかなり少なくなりました。
今後はおそらく、すでに売電を行っている既設発電所の売買が多くなると思われます。
また、今後の太陽光発電ビジネスで利益を上げていけるのは、既設発電所の売買仲介者・メンテナンス業者のような方々だと予測されます。
しかし、転売ビジネスには大きな問題点があります。
それは税金です。
多くの発電事業者が、特別税制を利用し設備の償却を済ませてしまっています。
そのため発電事業者を売却すると、バランスシート上、全て利益になってしまうので、大変な額の税金がかかってきます。
これら税金の逃避先を設定しないと、売却はなかなか難しいと思われます。
しかし逆に考えれば、それらが解決されるなら手放したい方は多く存在するとも言えます。
例えば、今後景気が後退し赤字の企業が増えれば、バランスシート上の赤字対策で利益を計上するため、あるいは安易な資金調達のために発電所を売却する人が増えることが予想されます。
こういった流れの中、新たな脚光を浴びているのが風力発電です。
風力発電ビジネスでは、太陽光発電の初期にあったビジネス的なうま味が、まさに今、味わえるからです。
なぜ今、小形(小型)風力発電なのか?
有望な投資先として脚光を浴びているのは、小形(小型)風力発電です。
小形(小型)風力発電とは「再エネ特措法」の中で定められている風力発電の中の一カテゴリです。
定義としては「風車直径が16メートル以下」で「20キロワット未満の風力発電」となります。
では、なぜ今、小形(小型)風力発電なのでしょう?
答えはいたってシンプルです。
現在の再エネ関係の投資の中で、もっとも効率がよいからです。
そして「なぜ今」という点については、ポスト太陽光発電として最大の価値があるからです。
では、太陽光発電と比較して「なぜ今」なのかをみていきましょう。
大きな要素は次の2つです。
①売電価格 太陽光発電=24円、小形(小型)風力発電=55円
②電力連系の可否 太陽光発電=多くの場所で拒否、小形(小型)風力発電=北海道と沖縄以外無制限
これが、太陽光発電から小形(小型)風力発電に移行すべき大きな理由です。
売電価格のみに注目しても、その価値は明確です。
現在の小形(小型)風力発電の買取価格は55円。なんと55円です!
産業用太陽光発電では現在24円、スタート時でも40円でした。
また、電力連系を拒否される心配がない点も大きなメリットです。
太陽光発電の失敗が繰り返されようとしている
産業用太陽光発電の制度が開始された頃、僕が営業に行きますと、よくこのように言われました。
「シミュレーションはよくわかりました」「でも、まだ誰も実績をあげていないのですよね?」「やっぱり最低1年分の実績が出ないと契約はできませんね。シミュレーションだけではやっぱり不安ですから」
このようにして、躊躇しためらい最も効率のいい、買取価格40円ではスタート出来なかったお客様がほとんどでした。
風力発電ビジネスを始めるとき、このような失敗に陥ってはいけません。
風力発電は太陽光発電とほぼ同じビジネスモデルですから、同様のリスクがあります。
制度スタート当初は高い買取価格が設定されるものの、風力発電所が順調に増えていけば、どんどん買取価格は下落していきます
それでは、小形(小型)風力発電の買取価格55円はいつ変更されるのでしょう?
制度的には「小形(小型)風力発電機のマーケット価格が下がった後」となりますが、実際には来年4月1日の改定で減額されることが予測されます。
つまりチャンスはそれまでの間ということになります。
これは過去の事実が示している貴重なアドバイスです。
ところが風力発電ビジネスの営業現場では、とても残念なことが起こっています。
実は今、小形(小型)風力発電で売電収入を得て利益を上げたいと考えている方々が、太陽光発電ビジネスの黎明期に躊躇し失敗した方々とほぼ同じことをおっしゃっているのです。
「この風車って、まだ実績はないんですよね?」「風力発電は本当に20年間、政府が面倒をみてくれるんですか?」「このシミュレーションは、どこまで信用できるんですか?」「やっぱり最低でも1年間の発電実績がほしいね」「確かにおっしゃるとおりです」「ご心配はよく理解できます」
今も僕はそんなふうに答えていますが、実際にはもう一言、大事なメッセージをつけ加えています。
「お迷いになられる気持ちはよく理解できます」「しかし、産業用太陽光発電のときもそうでしたが、買取価格は意外に早く下落します」「お迷いになっている間に一割下落すると、相当な損になります」「ですので、とりあえず先行して設備認定だけでも申請しませんか?」
これはお客様にしっかり利益をあげていただくための、もっとも重要なアドバイスです。
皆様も、最も条件のいい今の時期を逃さないようにして下さい。
風力発電ビジネスで陥りがちな「最大のミス」は回避できる
失敗を避けるために僕が現在、風力発電ビジネスを検討するお客様にお勧めしているのが「ビジネスを始める決心がつかなくても、設備認定の申請だけはすぐに行う」ことです。
有利な買取価格で売電権利を得るために必要な作業の、第一歩だからです。
この書類を提出すると、だいたい1ヶ月から33ヶ月のうちに回答(設備認定通知)があります。
つまり7月中旬の今日提出しても、今のペースにおける最大期間の3ヶ月かかるとすれば、設備認定通知をもらえるのは10月になります。
この設備認定通知がないと、次のステップである「電力申請(=電力技術検討の申請)」ができません。
電力申請とは、電力会社に対して、こちらが発電した電気を電柱に送り込むための技術的な検討を行ってくれるよう申請するものです。
この申請を受けて電力会社は検討を開始しますが、その回答も、おおむね1ヶ月から3ヶ月ほど必要です。
つまり、設備認定通知のあった10月中旬にすぐさま電力申請を行っても、最大3ヶ月かかってしまったら、回答がもらえるのは1月中旬になります。
さらにこの作業が終わってから電力会社が工事の手配にかかり、実際に電柱とつなぐ工事が終了するのはたいてい1ヶ月から3ヶ月後です。
ここまで、設備認定の申請から工事終了までのプロセスと必要な期間についてご案内しましたが、実は「電力申請の回答に何日かかるのか」また「回答後の実際の工事までどのくらいかかるのか」は、あまり重要ではありません。
なぜなら、買取価格の「55円」は電力申請を行って、その申請書が電力会社に受理された時点で確定するからです。
つまり、有利な買取価格を確定しビジネスを成功させるためには、少しでも早く設備認定を申請し、その認定通知をもって電力申請を行うことが重要なのです。
ですから「とりあえず先行して、設備認定だけでも申請しませんか?」とお薦めしているわけです。
小形(小型)風力発電では機器選定と土地選びが最重要
太陽光パネルの時は、例えば250Wのパネルであれば、どのパネルでもあまり性能に違いはありませんでした。
それは、太陽光パネルの定格出力の測り方が、最大強度の日射を当てた時に何ワットになるかで測られているからです。
一方、小形(小型)風力発電の場合は、風速何メートルで定格出力に到達するかは、それぞれ違います。
当然、低い風速で定格出力に達する機器の方が有利です。
また、ブレードの大きさも重要です。
小形(小型)風力発電の発電量の大小は、このブレードの大きさで決まると言っても過言ではありません。
実際に、小形(小型)風力発電の場合は選定する機器によって大きく発電量が変わります。
同じ20kw弱にして計算してみても、最大2倍程度差がでます。
また、用地の選定も太陽光以上に重要です。
当社では、現在日本でNK認証を取得している機器を徹底比較し、最も効率の良い機種は、「WinPower株式会社」の「GHRE19.8J」であると確信しております。
比較内容を列挙しましたので、ぜひご覧のうえ検討の材料にしてくださいませ。
出典:WinPower作成比較表(認証について)
442SR
販売メーカー | XZERES wind JAPAN(日本法人) |
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型式 | 442SR |
回転翼直径 | 23.6ft (7.2m) |
評価電力 | 41㎡ |
ピーク時電力 | 10.4kW@11m/秒 |
始動風速 | 12.2kW 風速14m/秒 |
カットイン風速 | 2.5m/秒 |
羽根 | (3)強化グラスファイバー合成材 |
胴体 | ダクタイル鋳鉄及び鋼鉄 |
発電機 | 3相・永久磁石 |
機体重量 | 1045kg |
出力接続部分 | |
単相 | (アメリカ仕様) 208、240、277 VAC 60Hz (世界仕様) 220–240 VAC 50/60Hz |
三相 | (アメリカ仕様) 208Y120, 240 480Y277 VAC 60Hz (世界仕様) 400Y240 VAC 50Hz |
CF20
販売メーカー | C&F Green Energy(アイルランド法人) |
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型式 | CF20 |
ローター直径 | 13.1m |
支柱高さ | 20m |
最大出力 | 19.5kw |
年間出力 | 風速5m/s – 43,799kw 風速6m/s – 66,299kw 風速7m/s – 83,249kw |
規格風速 | 9.0m/s |
最低稼働風速 | 2.2m/s |
上限稼働風速 | 25m/s |
最大許容風速 | 70m/s |
炭酸ガス抑制値 | 26~30トン/年 |
騒音値 | 45dba |
最大回転数 | 75回転/分 |
設置工法 | 自立式油圧シリンダー |
Windera.S
販売メーカー | Ennera Energy and Mobility S.L. |
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構成 | 3枚翼、水平軸、UpWind方式のパッシブヨー、固定ピッチ |
定格電力 | 3.2kW |
直径 | 4.36m |
年間エネルギー量 | 6.231kWh |
IECタービンクラス | クラスⅢ |
カットイン風速 | 3m/s |
カットアウト風速 | 25m/s |
ノイズ | 45dB |
ナセルの重量 | 160kg |
作動温度範囲 | -20/45℃ |
公称回転数 | 225rpm |
アクティブ機械式ブレーキ | 280rpm |
設計寿命 | 20年 |
認定 | 2MCS向けにGLの試験済み、TÜVの認定済み |
発電機種類 | 直接駆動永久磁石型同期 |
公称効率 | 95% |
接続 | 単相 |
保護の程度 | IP54に加え、景観に配慮した外ケース、UV保護 |
適応型最適ポイントのトラッキング | 生産を最適化し、負荷を最小限に抑えるために回転速度を調整 |
種類 | ファイバーグラス、炭素繊維、エポキシ樹脂。翼先端のウイングレット |
構成 | 支柱なしの独立管状ポール(12m) |
機械制御 | 過度の風速が検出された際のブレーキシステム |
電気的な安全性 | 電気的または機械的な障害に対するシャットダウン保護システム |
機械的な安全性 | スピード超過によ対する冗長遠心ブレーキ |
追加の抵抗制動 | 必要なし |
管理センター | モバイルネットワーク通信をベースにした遠隔制御 |
グリーンモニター | エネルギー、発電統計データおよび機械の状態などの情報を提供するエンドユーザー向けのWebアプリケーション |
予防措置 | 受信データおよびアラーム解析に従って保守のニーズを特定 |
GHRE19.8j
販売メーカー | WinPower株式会社(日本法人) |
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型式 | GHRE19.8J |
小形風車クラス | IECII |
設計寿命 | 20年 |
ロータ直径 | 15.6m |
ハブ高さ | 20.6m |
認証 | NK,CEI 021,UL1741, IEEE1547,CSA C22.2 107.1-01, G59/2 , CE |
定格出力 | 19.8kw |
定格回転数 | 60rpm |
カットイン | 3m/s |
カットアウト | 20m/s |
定格風速 | 9m/s |
基準風速(極値風速) | 59.5m/s |
ブレード | 210g |
ナセル&発電機 | 3,000kg |
タワー | 6,000kg |
高さ | 20m |
騒音レベル | < 56dBA |
動作周囲温度 | -20℃ 〜 50℃ |
耐環境仕様 | IP54 |
避雷保護 | ブレードに雷撃電流を安全に台地に流すためのレセプタ(受容体)を取付 |